植物の中で、成長スピードが最も早いものは何でしょうか?
それは竹です(葦も早いですが!)。
記録では、1日にマダケが121cm、モウソウチクで119cm伸びたという記録があるそうです。
この爆発的な成長を助けるのは、地下茎で蓄えられた栄養分だそう。50~60日間、この栄養分で成長します。
地上部の成長がストップした後、今度は地下茎が成長し始めます。地下茎は約4ヶ月で約8m伸びます。この根がやっかいで、造園では良く頭を悩まされますね。
竹を植える時に鉢のまま植えたりするのもこの成長の凄さからきています。
地上部、地下部の成長がストップした後は、作られる栄養分は地下茎に溜め込んでいきます。竹はこの地下茎で繁殖を続けます。
春先に筍が出来ますが、周辺一帯は同一個体の場合が多く、クローンです。竹は花を咲かせて受粉させて繁殖させなくても子孫を増やすことができる無性生殖の植物です。
では花は?
マダケは120年に一度花を咲かせると言われています。
前回、マダケは1930年代、日本中で一斉に開花して、一斉に枯れました。1966年には国内のマダケの3分の1(約4万ヘクタール)が消滅したそう。
実はこれ、日本だけではなく世界でも一斉に咲いたんだとか。不思議!
次回の開花は2080年代だと予想されています。
竹の生体はまだ分かっていないことも多いのですが、人間の生活に役立っていますね。建材や家具、インテリア、食器など、様々に活用されています。
造園ではついつい厄介者ですが、たまに竹に思いを馳せてみては如何でしょうか?