 
    
    春先になると、日陰の庭から良い香りがすることがあります。
    ジンチョウゲという可愛らしい星型の花弁をした常緑植物です。
    原産は中国南部、日本に入ったのは定かではありませんが、室町時代頃にはあったとされています。
    どうしてジンチョウゲという名前になったかというと、チョウジ(丁字)という植物の実の形に似た花をつける木ということだそう。
    丁字の実といえば、刀の波紋などでも例えられることも有名です(チョウジについてはいずれまた・・・)
    
    日本にあるジンチョウゲは雄株が多く、雌株はほとんど見られないため挿し木で増やすのが一般的です。
    花は薬効があり、煎じた汁には歯痛や口内炎に効くのだとか。
    ただ、実は有毒なので注意して下さい。
    
    しかしジンチョウゲといえば、何よりあの甘い香りですね。
    早春をただよう香りは印象的で、春の季語としてよく詠われるそうです。
