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癒合剤

癒合剤(ゆごうざい)というものをご存知でしょうか?
造園に携わる者にとっては身近な言葉です。
一般の方にとっては、盆栽などの趣味がないと、出会わない単語かもしれません。
サクラの枝を切る時に、菌が入らないように塗るものと聞くと、もしかしたら見たことがあるかもしれませんね。

剪定された木は、自分の力で傷を治す性質があります。
人間も怪我をするとかさぶた等ができ、皮膚が盛り上がってやがて治るのと同じ。
しかし木の治癒は動物よりゆっくりしたもの。
雨や土にいる菌から逃げることができないため、傷から菌が入ることもあります。

そのため、木の剪定をしたり、折れてしまったり、傷がついたときに、その切り口を保護するために塗るのが癒合剤です。
役目はいくつかあります。
例えば切り口や傷から水や養分が出ていってしまうのを防ぐというもの。
場所によっては水分や養分が流れて弱ってしまうということがあるので、それを防ぐのは大事な役目です。

また、外部からの雑菌の侵入を防ぐという役目もあります。
雨水や土壌に跳ね返った水は綺麗ではなく、時として枯らすこともあります。
そういった雑菌を侵入させないような役目もあります。
それから癒合剤の成分(メーカーにもよりますが)には殺菌剤が入っていることも。

それと癒合剤を塗布することで「カルス」を形成しやすくするという役目があります。
カルスというのは、切り口や傷を治す組織のこと。
癒合剤がバンドエイドやかさぶたの役目を果たして、カルスがどんどん生まれて治りが早くなるのです。

癒合剤はどの品種に使うのかですが、細い枝でもバラ科の植物は出来るだけ使って下さい。病気になりやすいサクラやリンゴは必ず、どんな細い枝を切っても塗ることをお忘れなきように!
また腕よりも太い枝を切る時はどんな品種でも積極的に使うほうが良いでしょう。

癒合剤の塗り方は簡単ですが、切り口を綺麗にしておくこと、刷毛やヘラで切り口をしっかり覆うように塗ることがコツです。
また粘着性が強いものもあるので、衣服に付かないように気をつけてください。