カメムシってたびたび大発生して驚くことがありませんか?
緑地や庭では特に大きな被害は無いけど、臭かったり、洗濯物についていて不快だったりするカメムシ。
農作物には大きな影響があることもありますね。
今回はそんなカメムシについて、集合住宅の管理人さんから「今年はカメムシが多い気がするがなんで?」と聞かれて調べた社員からの豆知識です。
カメムシは年に2回、私達の前に多く現れます。
それは、4~5月の繁殖期と、9~11月の越冬準備期です。
繁殖期は住居等の近くではなく、雑草が生い茂っている場所に多く居ます。
葉の裏や軒下、時には室内に卵を1匹につき100個近く生み、だいたい7~10日くらいで孵化すると言われています。
特にクズなどのマメ科の植物を好んでいるそうです。
9~11月は日の当たる暖かい場所、特にベランダや白い洗濯物などを好みます。
白い洗濯物は光を反射するため集まるのではないかと言われています。
温かい室内も大好きです。
また、ミツバやパセリ、ニンジンなどのセリ科の植物や、トマトやピーマンなどのナス科の植物、マメ科の植物を好みます(食用にするのかな?)。
我々が良くカメムシを目にするのは、秋に洗濯物を取り込んだ時ではないでしょうか?
昨年の秋は特に多かった気がしますね。
実は大量発生の原因として、スギやヒノキの花粉が多い年はカメムシも多くなると言われています。
何故なら、スギやヒノキの花粉を飛ばした後に出来る実は、カメムシが大好物なのだそう。
花粉が多いとその分沢山の実をつけるので、カメムシが沢山食べ、沢山の卵を産むと考えられています。
2018年に比べて2019年は3倍の花粉でした(2018年が少なかった)。
ですので、2019年の秋のカメムシは多かったのですね。
まさかカメムシの大発生がスギやヒノキの花粉の量に左右されているとは、思ってもみませんでした。
さて、カメムシ対策としては、いくつかあります。
1つめ、春に雑草が生い茂らないよう、建物周辺をしっかり除草をすること。
春の繁殖期に出来るだけ数を抑え込む作戦です。
2つめ、畑やベランダ、洗濯物を干す場所の周辺にミントやトウガラシを植える。
カメムシがミントやトウガラシを嫌う性質を利用し、周辺から忌避します。
3つめ、殺虫剤等を使って殺す、またはミントスプレー等で忌避する。
野菜や花に被害が出ないよう、殺虫もしくは防虫を行うと良いでしょう。
臭いが手などについた場合は、そのままだと2~3日は臭います。
オリーブオイルやクレンジングオイルでこすると臭いが取れるのでおすすめです。
カメムシは花・野菜にストローのような口を突き刺して、栄養を吸収します。
海外には人や動物の体液を吸うもの(サシガメ)もあるようですが、日本では出会いません。
しかしたま~に草食のカメムシが間違って人を刺す場合がありますが、ほとんどが適切な消毒や薬等で自然治癒しますのでご安心下さい。