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モモの花

桃源郷という言葉を知っているでしょうか?
中国の詩人、陶淵明(とうえんめい)という人が書いた『桃花源記』という作品の中に出てきます。
約1600年前に描かれた作品ですが、作品も桃源郷という概念も未だに色あせていないのが不思議ですね。
ユートピア的な、人が一律に持つなにか、なのかもしれません。


桃源郷という言葉からわかりますが、モモの花が咲き乱れる理想郷だとされています。
モモ?と現代では首を傾げるかもしれません。
近年、サクラ人気が高まり、少しモモは霞んでしまっています。

モモは中国原産の木で、食用と観賞用として日本に入ってきたと言われています。
ウメと同じくモモの種が奈良の都跡から出土することから、古くから栽培され、また庭園の樹木として使われていたようです。

 

花を鑑賞する「ハナモモ」(実は苦くて食べられない)には、大きく分けて4種類があります。
切り花でお馴染みの「矢口」、大輪の「照手」、赤や白の花を咲かせる「源平」、菊のような花びらの「菊桃」です。
どの木も育てるのに難しいことはなく、性質も強いのが特徴です。バラ科の植物なので、日当たりと虫に気をつけるくらいでしょうか。
木全体に太陽があたるように剪定を行うこと、そして虫、その中でもアブラムシに要注意です。

防虫・殺虫は適宜に行う必要があります。

江戸時代には盛んに品種改良がされていましたが、今はほとんどされていないよう。
美しい花をつけるのに、サクラにおされてあまり注目もされていないように感じられます。
しかし、花の見事さは他には真似できない豪華さがああるので、今こそ庭木や庭園木として見直してみてはいかがでしょうか?

身近にキクモモが咲いていたので、ふと、そんなことを考えました。