ガジュマルという木を知っていますか?
観葉植物として最近とても人気のある植物です。
ガジュマルという名前は沖縄の地方名で、由来は不明なのですが「絡まる」とか「風を守る」などの言葉がガジュマルになったという説があるそうです。
ガジュマルは九州の屋久島や種子島より南の南西諸島に分布しています。
また近縁種は本州から南西諸島に16種分布しています。
実が鳥やコウモリなどの餌となり、分に混じった種子が土台となる木や岩塊などの上で発芽します。幹は多数分岐して繁茂し、沢山の気根を地面に向けて垂らします。
垂らした気根は土台となった岩や木、自分の幹に絡まって異様な樹形となります。
気根は地面に接すると樹皮が発達するため幹と区別がつかなくなります。
成長した気根は地面の舗装を突き破る威力があり、土台となった木が枯れることがあります。
そのため「絞め殺しの木」の一つとしても有名です。
沖縄ではもともとはガジュマルは風水の魔除けであり、大木のガジュマルにはキジムナーという妖精が住んでいるとされています。
キジムナーはいわゆる座敷童のような存在で、気に入られたら家が栄えると言われています。
樹木は防風林や防潮樹として、また街路樹や生け垣として利用されています。
材は細工物として利用される他に、キクラゲの原木栽培にも利用されているそうです。また燃やした灰で作った灰汁は沖縄そばの麺の製造に用いられることもあります。
近年の観葉植物として人気の要因はこういった野性味あふれる姿ではなく、面白い樹形や、幹や気根の形を愛でたりすることからでしょう。
耐陰性があって日光も好むという、あまり環境を選ばず育てやすい性質なども合わさっていると思われます。
是非いちど育ててみて下さいね。ただし、鉢で買ったものを庭に降ろすと大木になるので注意が必要です。