この写真は須磨離宮公園、花の庭園のキキョウです。
キキョウと聞くと秋の花とか、初夏の花だと信じている方も多いのですが、6月頃から秋までずっと咲いている、花期の長い花です。
多年草なので冬に地上部が枯れても、毎年こうして枝を伸ばし次々に咲いてくれる良い子ちゃん。
キキョウは東アジアに広く分布していたと言われていますが、日本では自生する草原が少なくなったため絶滅危惧種となっています。
こうして植えられるのは園芸品種があるからです。
万葉の時代から野生のキキョウを愛でていたのが歌などからわかるのですが、園芸品種としても江戸時代には八重など品種改良が進んでいたそうです。
ただし、江戸時代に開発された園芸種は現在では殆どが耐えてしまったと言われています。
寂しいですね。
猛暑の中でも咲くキキョウ。
可憐な姿から想像もつかないほど大変育てやすく、ほとんど放任していてもなんとかなります。
コツは風通しの良い日向で育てることで、水やりは頻繁には必要ありません。
しかも花の後に切り戻してあげると脇芽に沢山の蕾をつけます。
ただし切った茎からは白い汁が出るので、手や服についたらすぐに洗ってください。
毒ではありませんが、アクが強いので布だとシミなったり、手は荒れることがあります。
冬に根を掘り返さないところであれば、毎年芽が出て夏から秋に爽やかな彩りを添えてくれます。
背が高くなるのも嬉しい。支柱があるとまっすぐ立ちますが、風に揺れるのも素敵です。
長い花期もありがたく、しかも育てやすいので、花壇の一員にいかがでしょうか。