秋になるとあちこちで甘い芳しい香りが漂ってきます。
ふと見ると鮮やかなオレンジの花。そう、キンモクセイ(金木犀)です。
キンモクセイはモクセイ科の常緑小高木で、中国原産です。
三大香木と呼ばれる香りが楽しめる樹木の一つ(春はジンチョウゲ、夏はクチナシ)ととして親しまれてきました。
江戸時代に雄株が持ち込まれ、多くの庭木として植えられてきました。ただ寒さに強いため北限は東北南部あたりになり、北海道では屋外では育ちません。
そのため、キンモクセイの香りで秋を感じる、という感覚は北海道ではありません。
折角ですから花の香りを嗅ぐだけではなく、お茶に入れてみるのも楽しいので今回は簡単なフラワーティーのいれ方をご紹介します。
まず、花を積んで来ます。
出来るだけ雑味などが出ないように、丁寧に茎をとって下さい。
花が小さいので大変ですが、美味しさと香りのため、頑張って準備をしましょう。
汚れが気になる方は花を流水でさっと洗います。この時洗いすぎると香りが無くなってしまうので注意が必要です。また薬剤散布等をしたキンモクセイは使わないようにして下さい。
水で洗った後はキッチンペーパー等の上で水気を切ります。
水気を切っている間に、茶葉を用意します。
茶葉は何でもOK。紅茶や緑茶、烏龍茶など、お好きなものが良いでしょう。
香りを最大限楽しみたいのでしたら、あまり香り高いものではなく、オーソドックスな茶葉の方がいいと思います。
茶葉とキンモクセイを比率はお好みで。初めてであれば茶葉:キンモクセイを3:1くらいで。より香りを楽しみたいなら反対の比率もいいです。
茶葉とキンモクセイを混ぜたら、香りが馴染むよう少し置くとよいと思います。
あとは普通に急須やポットに茶葉とキンモクセイのブレンドをいれて、お湯を注ぐだけ。
茶葉や花が湯呑に出ないよう、ティーバッグに入れたり茶こしを使って下さい。
香りがふわっと広がって、素敵なティータイムになります。
中国では桂花茶と言われ、古くから乾燥させてキンモクセイの花だけでお茶にしたり、紹介したようにお茶に入れたりするそうです。またお酒も作るとか!
キンモクセイには様々な効能があり、食欲増進や低血圧改善、不眠症解消などの作用もあると聞きます。
お近くにキンモクセイがあるのなら、楽しんでみてはいかがでしょうか?