土壌改良材を使用する時に、土が溢れかえって「過剰なんじゃないの!?」と戸惑うことがあります。
今日はその戸惑い、妥当なのか、それとも???そんな疑問を解消するべく、弊社の基盤診断士が立ち上がったので(よいしょ!)お伝えします。
土壌改良材の中でも、今回はバーク堆肥の使用量について。
神戸市で規定されている数字を元に、考えていきます。
例)
H=0.3~0.5mの低木の場合、バーク堆肥は1本に付き2kg。
植穴はФ0.33×H0.26m、埋戻土は0.022m3となります。
C(幹周)0.15~0.2mの高木の場合、バーク堆肥は1本につき20kg。
植穴はФ0.87×H0.46m、埋戻土は0.209m3となります。
土の中には腐植と呼ばれる有機物が存在します。この腐植が土壌微生物の繁殖や土をふかふかにする作用があって大事です。
そのため植栽土壌には腐植を含まなければならない、とされています。
関西では土壌の肥沃が乏しく、全国的には5~20%が望ましいとされていますが、神戸市では殆どの土壌が0.5%の腐植しか含まない真砂土です。
そのため、腐植含有率は3%を目指しましょう、と決められています。
腐植3%とは、1㎡×0.2m=200L(200kg※)の土に対して6kgとなります。
※乾燥重量では黒ボク土の仮比重が0.6~0.8、非黒ボク土の仮比重は0.8~1.3なので、仮比重を1.0と設定しています。
弊社で良く使うダイヤバークの分析結果報告書には、
有機物含有量(乾物):71.1%(約70%)
乾燥重の割合:100%-水分62.8%(約60%)=40%として
バーク堆肥は有機物を70%×40%=28%含有している、となります。
つまり、腐植3%を達成するためには、
6kg÷0.28=21.42kg、およそバーク堆肥1袋(20kg)が必要なのが分かります。
上記で例として出した神戸市規定で決まっている、C0.15~0.2mの高木に必要なバーク堆肥は20kgでしたよね?しかも埋戻土は0.209m3でした。
そう、先程計算した200L(200kg=0.2m3)には20kgと出たので、神戸市の規定は妥当。
土壌改良作業をする際、多いな~って思っても、実はただの感覚なのです。
全然過剰じゃないので、ご安心を。
しっかり土壌改良して、良い植栽基盤を作り、植物を健やかに育てたいものです。