秋から冬は春の準備期間でもあります。
宿根草や多年草の植付時期としても大事ですが、特に植え付けを忘れてはいけないのは春から初夏にかけて楽しめる球根!
ちなみに球根とは、宿根草(冬の間に地上の葉が枯れる植物の総称)のうち、根・茎・葉など、特定の部分に養分が溜まって変形や肥大化したものを言います。
肥大化した部分には主にデンプンなどの栄養が蓄えられているそうです。
書物によっては鱗茎と呼ばれる葉が重なり合って層状になったものだけを指す場合もあるそう。チューリップやユリなどですね。確かにサツマイモなどは球根と言わないことが多いのですが、広義ではイモ類も球根です。
球根には様々な種類があり、チューリップは葉の一番下の部分がふくらみます。
ユリだと葉と茎が変形してうろこ状に積み重なった部分に養分がたまるため、1枚1枚に分解することが出来ます。百合根を食べるときにバラバラなることがありませんか?
球根には必ず決まった所に芽があり、芽が出る時に養分が使われる、というのは同じです。
また、冬の低い温度を体験しないと、正常に開花しないという性質があります。
チューリップなどの球根の保管を冷所でと、買った時に説明に書いてあるのはそのためで、室内でインテリアとして育てる場合(ヒヤシンスなど)は、あらかじめ球根を冷蔵庫に入れる必要があると記されている場合があるのでご注意下さい。
球根それぞれ、植えつける適時があります。
品種などにもよるため、適宜調べる必要があるのですが今回はチューリップのお話です。
チューリップは早生、中生、晩生での咲き方があり、背丈も様々。基本的には植え付けは11~12月が適していて、植え付けてから寒さを経験するようにしてやると花芽が形成されます。
球根の感覚は10cmほどは必ずあけてください。
深さは球根3個分程度。浅すぎると球根が剥き出しになったり、倒れやすくなります。
植える時は上下を間違えないように注意して下さい。
花壇などに植え付ける場合、一年草や多年草の合間に植えると間違って踏むということがありません。
また他の植物と一緒に植える場合は背丈などのバランスも考慮して植えると良いと思います。
種と違って球根は失敗することが少なく、しかも季節感を演出するのに大変適しています。
ぜひ球根を花壇の彩りに加えてみて下さい!
※写真は2021年3月下旬の須磨離宮公園、弊社が管理している花の庭園の様子です。