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ナラ枯れの薬剤散布について

 ナラ枯れをご存知でしょうか。カシノナガイクイムシという虫がブナ科のコナラ、ミズナラ、アカガシ、ウラジロガシ、マテバシイなどの樹木に卵を産んで幼虫を育てるのですが、その際にカシノナガイクイムシについているナラ菌がの生理障害を起こして枯れてしまうことをナラ枯れと言います。
 
 カシノナガイクイムシ自体は日本に昔から居て、珍しいものでは有りません。
 また、これまでナラ枯れもあったりなかったりしました。
 しかし近年はナラがよく育、大径木を好むカシノナガイクイムシが繁栄してしまい、ナラ枯れが増えていると考えられています。
 
 カシノナガキクイムシの生態は、初夏にオスが幹に穴をあけて入り、それを追ってメスが入ります。
 年輪に沿った弧状の坑道を掘り、産卵します。そして特殊な共生菌を栽培して幼虫を育てると言います。
 成虫がもつナラ菌が樹木内部に持ち込むことで、ナラ枯れが発生します。
 
 ナラ枯れの防除については、予防にはビニールシートの被覆や、ナラ菌等を殺菌する殺菌剤の樹幹注入が行われてきました。
 また駆除には、羽化脱出頃に薬剤によるくん蒸や幹の焼却、破砕、そして誘引捕殺がありました。
 
 近年では、粘着性の液剤を撒く方法が編み出され、商品も出ています。
 弊社では薬剤の中でも「カシナガブロック」を使用しています。
 
 こちらは樹木の幹、地際から3~5mに原液のまま噴霧器などで噴霧します。
 噴霧直後は乳白色になり、全体的に噴霧できたかどうかがよく分かるようになっています。
 1時間後くらいで表面が透明化し、目立たなくなります。
 幹には透明な膜ができて、これがカシノナガイクイムシが樹木内部に侵入できなくします。
 また侵入しているカシノナガキクイムシの脱出も防ぐことができるので、被害の拡散を抑えることも出来ます。
 
 こうした粘性の防除剤は、殺虫剤などの農薬成分を使用していないため、動物や植物への悪影響を与えないことです。
 
 弊社ではとある現場で昨年から使用し、効果が出始めました。
 まだ完全ではありませんので、引き続き今年も作業を行っています。
 薬剤は安価ではありませんが、少しでも食い止められたらと思います。