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うどんこ病について

園芸や造園をやっていると「うどんこ病」という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。葉に白い斑点のような、「うどん粉(小麦粉)」をまぶしたような白いまだら模様が現れる病気です。

現在、うどんこ病の菌はいくつかの系統に分類されており、菌の種類によって寄生する植物が異なると言われています。うどんこ病は糸状の菌で、植物の葉や茎、つるやつぼみなどあらゆる部位に発症し、小さな点から次第に白く広がっていきます。そのまま放置すると、植物は黄変したり縮れたりして最終的に枯れてしまう、油断ならない病気です。

うどんこ病の菌は10~35度の範囲で生育でき、適温は24~32度ということがわかっています。

うどんこ病は春から秋にかけて多く発症すると言われていますが、雨が少なく日照時間が長い冷夏や、晴れと雨が交互に続く秋などにまん延する傾向があります。また、窒素分の多い肥料を多く与えたり、植物を密生して風通しが悪い状況に植えたりすることもうどんこ病になる原因です。
うどんこ病の菌は枝や雑草、落ち葉などに寄生して越冬し、翌年の春に出る新芽に被害を及ぼす場合があります。

室内で管理している鉢植えでは、室温が保たれるため季節に関係なく発症するケースがよくあります。

また最近では暖冬になり、本来なら冬には発症しなかったり、見なくなったりするものでしたが、堂々と葉の上で生きているのを見かけるようになってきています。

うどんこ病はさまざまな種類の植物に発症しますが、特になりやすいものは、野菜類、ばら、コスモス、ヒマワリ、ペチュニアやキクなど。またイチゴやブドウなどにもよく見られます。風通しが悪くなった生け垣でも発症し、カシ類にも多く発症します。
とにかく何の植物もなりうる、ということです。

対処法としてうどんこ病を発見したときは、すぐにその部分を取り除いてまん延を防ぎましょう。まだ白い点が少ない時点では、患部を除去するだけで収まることもあります。取り除いた葉や茎は、地面に残さず、すべて処分してください。
野菜や果物など、すでに結実している株にうどんこ病が発症したときにも、患部をすぐに取り除きましょう。うどんこ病の菌は人体に害がないため発症した株の野菜や果物は食べられますが、一般的にあまりよい味ではなくなるようです。

その上で殺菌剤の散布を行うと効果的です。

植物の苗や株は、発症を見越して風通しがよくなるように間隔を保って植えつけ、肥料は必要以上に与えないようにしましょう。樹木であれば枝葉の剪定をしておくことも大切です。
また植物を健康に保つことも病気にならないポイントです。樹勢が強いことは一番の予防で、そしてなった時の回復が違います。

弱っている植物を放置しないことも大切ですし、アブラムシやカイガラムシの防除も良いでしょう。

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