秋になるとどこからともなく香ってくるキンモクセイ。秋だなぁと感じることも多いでしょう。
しかし、あれ?うちではあんまり咲かないな?と思うこともあるときも。
原因を探ってみたのが、今日の豆知識です。
キンモクセイはモクセイ科の常緑高木で、中国原産の花木です。17世紀頃に雄株のみ渡来し、挿し木で増やされて日本各地に植えられることになりました。当然、日本では自生していません。
北海道では寒さに絶えられず育たないことが広く知られており、9月ごろにオレンジ色の細かな花を咲かせ、香りが強いのが特徴です。
咲かなくなる要因は5つ挙げられます。
①剪定時期を誤った
開花後の11月頃から2月にかけて、かなり強く剪定をしてしまった場合です。キンモクセイは寒さに弱く、冬前から冬にかけて剪定をすると樹勢が衰え、開花しなくなることがあります。この時期に太い枝を切ってしまうと、回復に長くかかることがあるので剪定は冬前から冬にかけては絶対にしないようにしましょう。
②7~8月に剪定をした、または乾燥させてしまった
キンモクセイの花芽は7~8月にできます。この時期に枝を切るとせっかく出来た花芽を切り落としてしまうことがあります。またこの時期に強い乾燥をさせてしまうと花芽の形成そのものが阻害されてしまいます。
夏の暑い時期、雨が当たらない軒下や鉢植えは特に注意が必要です。また非常に風通しの良い場所だと乾燥しすぎてしまうこともあります。鉢植えの場合は風が当たらないところへ移動しましょう。
③日照が足りない
日陰でも育つキンモクセイですが、元々は日光を好む植物です。半日陰で育てても枯れることはありませんが、花の量は少なくなります。出来るだけ日に当たるところで育てるといいでしょう。
④幼木はそもそも開花しない
キンモクセイは挿し木してから数年は花が開花しません。よっぽど状況がよい場合は別ですが、1m以上の樹高になっても、枝や葉が少ないなど、株が充実してなければ開花はしません。成長が遅い植物なので、花が咲くまでは気長に待つことが必要です。
⑤肥料分が不足している
土壌にリン酸が不足していると、花芽の形成ができないことがあります。施肥を何年もしていないのに心当たりがある場合は、肥料を施してあげましょう。植物は口もきけませんし、移動もできません。土壌の環境が強く影響します。ぜひ土壌に目を向けてみて下さい。
以上、これという原因に心当たりは無いでしょうか。見直してみて、来年の開花にぜひ備えて下さい。