ツバキやサザンカなど、常緑の樹木につくヤドリギで、葉がヒノキの葉のような形になるためこうした名前が付けられているようです。
ヤドリギとは漢字では宿り木と書き、桜などの樹木の先端で丸くこんもりと茂っている姿を見かけることが多いと思います。特に冬、落葉樹が葉を落とした時に目立ちます。
ただし、ヤドリギが高い位置につくとされているのは間違いで、たまたま目立つだけのようです。生育できる場合はどんな場所でも平気で樹木に寄生します。
寄生といっても自分自身でも光合成が出来ることから、半寄生植物とされています。しかし寄生された植物は概ね弱り、時には枯れてしまうことから共生関係ではないことは明らかです。
ヒノキバヤドリギはツバキやサザンカに寄生するため、椿オイルなどを生産している場所では厄介なものでもあります。放置すると木が枯死するので、見つけたら基本的に駆除します。
造園でも、見た目が悪くなるため発生した場合はその木は伐採や枝打ちを行います。
しかしヒノキバヤドリギの種子の飛散が広いため、できるだけ周囲の木も伐採することが良いとされています。種子は10月上旬から11月にかけて飛び、だいたい1月ごろまで飛散していると言われています。そのため出来るならば見つけたら開花する8月から9月までに切り取ったほうが良いでしょう。
また枝に芽を見つけた場合は、アルミのテープなどでぐるぐると覆うことで、枯死させることも出来るようです。
まだまだ生態が明らかでは有りませんが、先人たちの知恵を借りて、見つけた場合は対処するのをオススメします。
※写真はWikipediaより