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スイレンとハスの違い

初夏になるとスイレンやハスの花が見頃という報道を見かけるようになります。暑い夏の水辺に咲く様が涼しげで見に行かれる方も多いと思います。またモネが描く睡蓮が大好き、という方も多いようですね。

スイレン(睡蓮)はスイレン科の水生植物で、熱帯や亜熱帯にある熱帯スイレン、温帯に分布する温帯スイレンがあります。熱帯スイレンはアフリカや南米、熱帯のアジアに分布し、水温が15度を下回ると栽培が難しくなってくるため、暖かい場所での冬越しが必要です。そのため育てにくいことが知られますが、他の睡蓮にはない美しい深い青色など、ハッとする色合いの品種があります。画家のモネは熱帯スイレンの栽培に何度も挑戦したようですが上手くいかなかったことが知られています。ちなみに今回お話するのは日本でも育てられる温帯スイレンについてです。
温帯スイレンは水位が安定した池などに生育し、水中から長い茎を伸ばして、水面に丸い切れ込みのある葉と花を浮かべます。花はピンクや白、オレンジ、青など様々で、花びらの先端が尖っており、咲き終わると閉じて水中に沈みます。水中で実がなり、やがて種ができます。

ハス(蓮)はハス科の水生植物で、日本や中国からインドなどのアジアに分布しています。水面から1mほど上に伸ばした茎の先に大きな漏斗状の葉を広げます。花はその葉よりも更に上に伸ばして咲きます。花はピンクや白、淡い黄色などで、朝に咲いて昼には閉じます。水の底に地下茎があって、膨らんだ部分はレンコン(蓮根)になります。食用のあのレンコンです。また、花托に出来る実も食べることが出来て、餡などにされて月餅や餅などに入れられます。花や蓮はお茶にもされますし、花の香りも良いです。アジアでは様々な絵画や文様に美しい姿が使われており、身近な存在ではないでしょうか。ベトナムでは国花とされています。

スイレンとハスの違いはいくつかあります。お好きな方はほぼ間違えないと思いますが、あれ?どっちだっけ?となる方には見分け方を簡単に説明します。
まずは開花時期。スイレンは花期が長く5~10月の間に咲きます。対してハスは7~8月の夏のみです。

花の咲く位置にも違いがあります。スイレンは水面に浮かぶように咲きます。ハスは水面よりも高い位置に花をつけます。花弁も違い、スイレンのスマートな花びら、ハスはふっくらとした花弁が特徴です。
また葉も違います。どちらも円形をしていますが、スイレンは平面的で葉が時折裂けたような切り込みが入ります。ハスはお椀のように半球のような形になり、水面より高い位置にあります。

今年はぜひスイレンやハスを見に行ってはいかがでしょうか。花は午前中に咲くので少し早起きして家を出ることをオススメします。

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