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クチナシについて

初夏にどこからともなく良い香りがすることがあります。よく見ると足元に純白の花弁が可憐な、クチナシの花が。クチナシはジンチョウゲやキンモクセイなどと共に三大香木と呼ばれます。
名前の由来は秋にオレンジっぽい赤色の果実をつけますが、熟しても実が開かないところから、口が開かない=クチナシと名付けられたと言われています。

クチナシは東アジアに広く分布していて、日向から半日陰まで育ちます。野生では山地の低木として自生していますが、園芸用としても多く植栽されています。とても丈夫な低木で、耐暑性があり、耐潮性もあるので都市部や沿岸部、人口島等などでよく見かけます。様々な場所に植えられていますが、西日が強い場所や乾燥地では枯れる場合もあります。
オオスカシバの幼虫によく食べられ、葉がすべて無くなることも。とはいってもそのまま枯れることは稀で、葉はすぐに生えてきて復活します。

花は6月から7月に咲き、芳香が強く遠くからでもよく香ります。品種には八重咲きや矮性などもあります。

果実は10月から11月ごろに実ります。果実は古くから薬用に使われてきました。漢方などで「山梔子(さんしし)」と書かれたものがクチナシの実です。
また着色料としても古墳時代から使われてきた、と言われています。平安時代には染色された着物が十二単などで着られてきました。
今では無害な天然色素として、栗きんとんの色付けや、タクワンを綺麗な黄色に着色したりするなど、黄色系の食べ物では定番です。パエリアの色付けはスペインではサフランが使われますが、高価なため日本ではクチナシで色を付ける場合もあります。

従来品種は1~3mほどになりますが、コクチナシは育てやすいコンパクトさです。育ててみて、魅惑の香りを味わってみませんか?

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