造園や土木では運搬に関わるトラックの台数やクレーン等の配置や、屋上緑化や土留などの荷重、石の据付、木の根鉢や伐採した幹の重さなど、作業に様々な重さが関わってきます。計算も設計や見積作業中だけではなく、工事途中にも常に格闘し続けます。
みなさんも御存知の通り、物の重さは比重で計算されます。
水は1リットルの水が1キログラム、1立方メートルは1トンです。
この水を基本として、一般的に下記のように比重は決まり、計算されます。
土砂→1.6~1.8(含有物による)
砂→1.9
コンクリート→2.4
アスファルト→2.35
御影石→2.7
鉄→7.8
アルミ→2.7
幹→0.8(品種による)
枝葉→0.3
プラスチック→0.9
この比重を下に、例えば関西で良く使われる真砂土を運搬する状況で、大型ダンプトラック(積載重量9.0t)の場合を考えてみます。
計算式は9.0t積÷比重1.7=5.3m3となります。
よく大型ダンプは7m3と言われますが、実際に計算してみると土砂は5.3m3しか積載できないことがわかります。
同じダンプを使って、現場に置き換えて計算してみましょう。
上面積25㎡×下面積100㎡×高さ1mの土砂の山(58.3m3)があるとします。
58.3m3÷5.3m3/9t大型ダンプ=11台となります。
しかし道が狭くて中型や小型のダンプを使わなければならない場合は、別途計算が必要です。
また、この土砂の山が締め固められていた場合やほぐされた状態によっては、土量の変化率も計算しなければなりませんので、状況によって計算式を見直すようにして下さい。
また目土などの砂の運搬が必要な場合は比重が変わってくるので、ダンプの積載量は再度計算します。
例えば、1000m2の目土を厚み5mmで敷き均す場合、必要な目土の砂は5.0m3です。
計算式は大型ダンプ9t÷砂比重1.9=4.8m3となり、必要な砂5.0m3を1台には全て載せられないことが分かります。
安易に9tなら7m3乗るんでしょ?と考えず、きちんと比重を計算して、搬入計画を作る必要があることがこれでお分かりになるでしょうか。
工事の際もそうですが、ご家庭で土や砂などをマイカーやレンタカーで運ぶ際もお気をつけ下さいね。