
雄大な姿から、ケヤキの木が好きという方は多くいらっしゃいます。しかし好きな方でもケヤキの花は?と聞くと、どんなふうだっけ?と頭をかしげることも。造園業でも意識していないと見逃しているかも。
ケヤキの花は4月頃に咲かせます。雌雄同株で、葉の展開とともに開花します。
雄花は新枝の下部に数個ずつ集まってついていて、雌花は新枝の上部の葉腋に1個ずつ付きます。花色はかなり地味な緑~褐色で、地上から見るとほとんど葉と同系色で目立ちません。
受粉は風の力で行われていて、夏には扁平な形の実が葉の根本あたりにポツポツとついているのが見えることも。徐々に種が熟し、秋にはカラッとした軽い種になっています。
風の強い日に、15~6センチほどの小枝のまま地面に落ちます。小枝には葉が4~5枚ついていて、これが風にのると回転してヘリコプターの回転翼の役割となって、できるだけ遠くへ飛ばされる、という仕組み。
ケヤキって風を巧みに使っているのですね。
また今年の春、若葉が出る頃に枝先を見てみて下さい。