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梅の種のおはなし

梅の花が咲き始めました。各地の梅園や公園で良い香りが楽しめる季節です。日本各地の梅干しの産地も、今は花がたくさん咲いているでしょうね。

梅は中国原産の果樹で、遣唐使より持ち込まれて日本へ入ってきたと言われています。もともとは薬木であると紹介されていたようで、種を漢方として使っていたようです。

種の中の仁(じん)と呼ばれる白い部分があって、外側の殻を割るとアーモンドに似た仁を見ることが出来ます。条件を満たせば食べることも出来て、しかもちょっと香ばしいような風味がします。
梅干しを食べた時に、この仁を食べることを楽しみにされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし梅の仁には未熟で生のままだと中毒を起こす「アミグダリン」という物質が含まれています。この物質自体は有害ではないのですが、身体にある酵素によって分解されると猛毒の青酸を生成し、中毒症状を起こす可能性があります。
アミグダリンは梅の実が熟すにつれて、またはお酒や砂糖、塩で加工したり、加熱すると分解され、安全に食べられるようになるのだそう。
このアミグダリン、ビタミンB17としても知られていて、大変な抗酸化作用を含んでいると言われています。

梅干しは身体に良いと言われていて、梅の酸っぱさには様々な効果があるのはご存知な方も多いのではないでしょうか。
酸っぱさの主な成分はクエン酸で、体内でエネルギーを生み出す仕組みを活発にし、疲労の原因となる乳酸の蓄積を防ぐ働きがあって疲労回復を促進すると考えられています。また、クエン酸には身体に吸収されにくいカルシウムや鉄などのミネラルを水溶性に変えて吸収率を高めます。
さらに梅にはポリフェノールが含まれています。

「日本食品標準成分」には、青梅や梅干しの果肉に含まれる栄養素の記載はありますが、タネの栄養についての記載はありません。
中国の古い医学書に、梅の仁に関する漢方的な薬効の記述があるそうなので、まだ科学的には説明できていない未知数のパワーが宿っている可能性がありそうです。

しかも梅の花の香りはかぐわしいし、見た目も美しいですよね。
人にとって無くてはならない素晴らしい植物です。梅見もぜひ楽しんで下さい。

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