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植え付け時期と活着の関係

活着とは、挿し木や移植などをした植物が、根付いて生長し続けられるようになったことを言います。
特に根の中でも水分や養分を吸い上げる細かな根「細根(さいこん)」がたくさん出ることが重要です。移植などを行う際の根回しと呼ばれる方法は、大きな根から細根の再生を促す環状剥離を行うなど、移植を容易に行えるようにする方法です。造園やガーデニングをしていると、耳にしたことがあるのではないでしょうか(環状剥離などはまた、機会をつくって書きますね)。

樹木の植え付けの良い時期は、根の成長期とされる3月から10月です。特に3月はすぐ根の成長期になるため、活着が促進されるため特に良い時期でしょう。10月頃にはしっかりと根が張っている、理想的な時期です。

8月は根の成長期とはいっても、葉からの水分の蒸散が激しい時期であり、加えて春からの生長で前年分の養分を消費しているので、根の細根の再生が遅れます。真夏に植えて枯れてしまった!という経験がある場合は、植物に必要な水分や養分のバランスが悪くなったのが原因ということもあるわけです。勿論、暑すぎるというのもひとつありますが。

冬、12月頃になると根の生長はしません。だから枯れることが無いだろうと思って、植えたまま放置すると常緑樹はかなりの確率で枯れます。経験ではカシ類は冬の植栽で良く枯れる、という感じです。
これは、常緑樹は冬でも水分を吸い上げているからです。なので植え付けるときは出来るだけ元々ある細根を多く残しておくこと、そして植え付けるときには周囲の土をしっかり湿らせること、何より植栽後は定期的に水やりをしておくことが大事です。
寒い時期に植え付ける時は、幹を緑化テープで保護したり、マルチングをして保温することもとても良いと思います。

植えてからしばらく、活着したかなぁと心配になりますよね。根付いたかの判断は、新芽が出たり、新しい葉が展開したり、新たな枝が出始めた時です。
活着し生長するには、植物はこれまで身体に蓄えた養分を使います。そのため植えたてしばらくの間は水やりは怠らないようにしてあげてください。

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