
地面の下には根があるのは誰でも想像するかと思います。
根の役割は2つあって、1つ目は水と養分を吸収すること。
2つ目は樹木の身体を支えることです。
では植物の身体全体の何割が根なのか、ご存知でしょうか?
また根の形はどのようになっていると思いますか。
大体ですが、植物の身体の3割程度が根だと言われています。
また、根の形は枝葉が広がっているのをひっくり返したような形を想像している人も多いのではないでしょうか。
実は違うんです。
多くの樹木は地上から地下へ1~2m程度に根を張りますが、根の量の80~90%が地下50cmのところに分布しています。
そのほとんどが、細根(さいこん)と呼ばれる水分や養分を吸い上げる根です。
広葉樹の樹高だと、だいたい1/20程度に根が分布していると想像してもらうと分かりやすいかもです。
思ったより深いところに植物の根はいかないんですね。
色々な理由がありますが、例えば根は空気を必要としているため、土の間に空気の層があるのが地表であることも要因かもしれません。
もちろん例外もあります。
アリゾナ州の「メスキート」という木の根が68m、ビル20階分以上まで伸びたという記録があったりします。
どうやって測ったのか謎ですが、降雨が少なくて水を求めて根が伸びたのかもしれませんね。
逆に根の広がりは幹の直径の30倍以上になるとか。
根は枝葉の先くらいまでしか無いと考えるのは間違いで、それよりもずっと先まで水平に根を伸ばしているのが多いです。
ただ、生育状況や環境、個体差、品種の違いなどで根の伸びは違うのでご注意を。
こうして根を知ると、元気な状態で移植するにはどうやって根を残すかなどを考えるきっかけになり、思いやりやクオリティへの意識が高まるので、忘れないようにしたいものです。