植物の根は水や養分を土から吸収しているというのは、一般的に知られています。しかしその機能は菌類が共生し助けてくれていることはあまり知られていません。
今回はそういった共生関係のある菌類、菌根菌(きんこんきん)についての豆知識です。
菌根菌は陸上に存在する植物の8~9割の種に共生していると考えられています。
いろいろなタイプの菌根菌がありますが、植物の根の中から土の中へ広く菌糸を伸ばし、土の中の養分である窒素やカリウム、特にリンを吸収して植物に供給しています。
根からは植物の光合成の産物である糖類などの炭素化合物が菌根菌に供給されています。
こうして菌根菌と植物はお互いに養分を供給し、助け合って共生関係にあります。
菌根菌が活用することが出来れば、リンの少ない痩せた土で、りん肥料を与えなくても植物が生育するのを助けることが出来ます。
たとえば断崖などのやせ地に生きる松は、菌根菌と共生していることが知られていますが、庭木で松を植えた時に樹勢が弱った場合、処置として菌根菌を与えることがしばしばあるのです。
共生関係は大変古く、最古の植物根の化石の中に菌根菌に類似した構造が観察されていて、約4億年前に植物が進化し、住処を水の中から陸地へ移してきた頃には、既に根に菌根菌が共生していたのが分かっています。
土の中に億という年月にわたって、共に進化してきた間柄なのです。
こうした関係を知ることは、今の造園で土壌環境を作る時、また植物と植物を寄せて植える時にも共生関係が育まれるように状況を作ることが大事だと分かります。
そのため、近年では単木で植えるのではなく、植物同士をまとめて植えたり、土壌改良をしっかり行うことで、それぞれの育成をシッカリ行うことに注目されています。
