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ヒガンバナの鱗茎の活用

秋に真っ赤に花が咲くヒガンバナがあった場所を冬に見られたことはありますか?ツヤツヤとした葉が茂っていて、一見するとリュウノヒゲやヤブランが生えているのかな?と思うかもしれません。
近年、写真映えがすると好評のヒガンバナ。冬に葉が茂るので冬季に地上が枯れてしまう宿根草の変わりに植えるなど、植栽箇所が広がっているのを感じます。
花から考えるとやや季節外れですが、今週の豆知識はヒガンバナをおおくりします。

ヒガンバナは日本では曼珠沙華(マンジュシャゲ)と呼ばれ、学名がリコリス・ラジアータなのでリコリスとも呼ばれる場合があります。原産地は中国大陸で、日本には人的に持ち込まれました。分布は全国に散らばっていますが、どれも人が植えて増やしたものです。
装飾的で美しい色合いの花なので鑑賞が目的のように感じられますが、様々に利用されてきた経緯があります。

ヒガンバナ科の植物には鱗茎と呼ばれる球根部分にアルカロイド性の毒を持っています。食べた後30分以内に嘔吐や下痢などを引き起こす食中毒症状が出るので、誤食しないよう注意が必要です。
その毒性を利用して、田んぼの畦に植えることで、畦に穴をあけるモグラやネズミを遠ざける事ができるので盛んに植えられてきました。田んぼの横でヒガンバナの花をたくさん見るのはそのせいです。

毒がある鱗茎ですが、非常食として食べられたこともあります。球根をすりつぶして何度も水にさらすことで、毒を抜いていたようです。球根はデンプンなので、栄養価が高いわけです。団子や雑穀に混ぜて食べていた、という記録があります。

今は鑑賞的にも人気があり、赤以外にも白、ピンク、黄色などの栽培も見られます。
秋に向けて植える計画を立ててみてもいいのでは無いでしょうか。

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